おすすめ入門書

易経 (岩波文庫)

易経〈上〉 (岩波文庫)

上下巻から成る易経の翻訳書。漢文と漢文書き下し文、そして現代語訳から構成されています。漢学者として著名な高田氏、後藤氏両名による翻訳が優れている反面、入門者にとっては難解な表現も多く、最初の一冊にするにはやや敷居が高いかもしれません。

易―中国古典選〈10〉 (朝日選書)

易―中国古典選〈10〉 (朝日選書)

岩波文庫の『易経』と比較されることが多い本書ですが、岩波文庫より親切丁寧に書かれているので易初心者にとっては読みやすいです。漢文の書き下し文がわかりやすい上、解説も原文に非常に忠実で意味が異なりません。朱子・程兄弟の比較見解も載っており、それらを採用した理由も解説されています。

易経 (中国の思想)

易経 (中国の思想)

易経に関する書籍は山ほど出版されていますが、原文に忠実だと難解になりますし、かといって"分かりやすさ"を追求しすぎると、くだけ過ぎた内容で基本から大きく外れてしまったりするものです。本書は原文にそって現代の"普通語"に翻訳してあるので非常にバランスがよく読みやすいです。

黄小娥の易入門

黄小娥の易入門

本書は昭和37年にカッパブックスから出版され48万部を超える大ベストセラーとなった本の復刻版です。著者の黄小娥は、コイン6枚で誰でも易ができるという方法を提示し、戦後の第1次易ブームの火付け役となった人です。本書では、著者が実際に占った例を引き合いに出して、爻辞には触れず卦辞だけをざっくりと説明しています。初版が古いため、今では聞きなれない芸能人や政治家の名前が出てきますが、その占例を足掛かりに卦の意味を覚えることができます。

サイコロを使った実占・易経

サイコロを使った実占・易経

本のタイトルどおりサイコロを使用して占う方法が紹介されています。また、病気・失せ物…などいくつかの占的に対する回答や、各卦の爻辞(六爻)に対する吉凶(大吉・小吉・吉・凶・小凶・大凶)も記述されています。岩波文庫の『易経』を教科書とするなら、本書は参考書という位置づけになるのではないかと思います。

運命が不思議なほどわかる本 マーフィー博士の易占い

マーフィー博士の易占い 運命が不思議なほどわかる本 (王様文庫)

マーフィー博士は易によって得られる結果を「我々の深奥に潜む潜在意識の回答」に他ならないと考えました。本書では"潜在意識の法則"に即して卦辞と爻辞の説明がなされています。卦の結果がすべて前向きに捉えて書かれてあり、たとえ悪い卦であっても必ず希望がもてるような言葉が添えられています。なお"変卦"に対する解釈も微妙に異なっています。

高い城の男

高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)

本書は映画「ブレードランナー」「トータルリコール」「マイノリティ・リポート」などの原作者として有名なフィリップ・K・ディックによるSF小説です。第二次大戦が枢軸国側の勝利に終わり、日本とドイツの二大国家が世界を支配している虚構の世界が描かれています。この世界では『易経』が人々の行動の指針として広く普及しており、日本人であれアメリカ人であれ登場人物たちは何らかの選択を迫られた際に『易経』の卦によって将来に対する指針を決定するのです。そのときの登場人物たちの易に対する姿勢や尊崇の念が迫真の筆致で描かれており、易経入門者が実際に易を立てるうえで参考になるのではないでしょうか。巻末の役者あとがきにおいて、3枚のコインを投げて占う擲銭法が簡単に紹介されていますが、より詳しい入門書を手元に用意したほうがもっと面白くストーリーを楽しめると思います。

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